元国立大学法人職員の通訳・翻訳道!

約8年国立大学法人で事務職員として勤務した後に、英語通訳・翻訳者にキャリアチェンジしました。日々、修行中・・・。お仕事のこと、日々の勉強、翻訳など不定期に更新しています。Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.

日本通訳フォーラム2019に参加・同時通訳しました(2)

前回の続きです。

 

【本番入り直後~講演開始前】

 

(反省点)

バタバタとブースに入るとすぐに会が始まり、司会の開始宣言や場内アナウンスなどが行われました。

ブースには入ったものの、講演前の情報について同通するかあいまいなまま本番入りしてしまいました。

そのため、特に訳出もせずブース内でヘラヘラしてお茶を飲みながら待っていました。

 

その結果、以下のようなことがありました。

・参加者から、通訳が聞こえないけどなんでだろう、という声があがっていた

・パートナーとしゃべったりお茶を飲んだりしている様子が参加者から丸見えだった

・ブースに入った直後にマイクがオンになっていたようで、関係ない音声が入っていた

 

今回のブースは会場前方にあり、ブース内の様子が外に見える状態でした。

そのことにことにもっと気を配るべきだったと思います。

また、ブースに通訳がいるなら、通訳があると思われるのは当然です。

もっと細かく主催者に確認してブース入り時間を調整する、すべて訳出する等明確にしておくべきでした。

 

 

また、マイクのオンオフ操作を誤ると、ブース内のトンデモ会話が来場者のレシーバーに届く結果にもなりかねません。

心して、ブース内ではプロらしい態度を終始貫くことが大切だと思います。

 

【講演開始後】

(反省点)

たくさんありすぎて恥ずかしいです。

 

・時間交代の合図を決めていたが、テンパって1回もきちんと出せなかった

余計なことに意識を使うのは、訳漏れにもつながる危険な時間だったと振り返って思います。

 

・メモ出しすべきか否か、メモ出しをするタイミングの判断がうまくできなかった

メモを見る作業で思った以上に集中力が逸れると感じました。

メモに目を通す間に1~2センテンス飛ぶことはざらにあります。

メモを出す側も受け取る側も動揺させない、動揺しない工夫が必要です。

 

・内容を少しはしょられたときなどにうまく対応できず、中途半端に出してしまった情報があった

これは、情報の重要度を判断して、ときには無理にこだわらずに訳出内容を絞ることも現場では大事と実感しました。

 

・パートナーとマイクボタンを「お手つき」し合った

今回のブースは1人のみマイクを使用できる形式でした。

片方がマイクボタンを押すと押した方にマイクが移る仕組みだったのですが、交代のタイミングでなぜか2人同時にマイクを押すなど、混乱してしまいました。

 

その結果、訳出途中に一瞬音声が途切れる、通訳者もどちらにマイクが移ったか一瞬分からなくなる、ということがありました。

マイクボタンを押すタイミングなど、パートナーと事前打ち合わせして、できれば練習しておくべきだったと思います。

 

・ブース内に資料・文具を広げすぎた

緊張しすぎてよくわからないテンションになり、なぜか同じペンやふせんを大量にブースに広げて同通本番に入り、訳出中にバラバラ落としてしまいました。

高度な集中力を要する通訳作業中に集中力をそぐ要因となるものは、事前にゼロに近づけるべきです。

 

・ストップウォッチを押し忘れることが度々あった

今回は気心の知れたパートナーだったのでもめたりはしませんでしたが、初対面のパートナーだと相手に不安を抱かせてしまうおそれもあったと思います。

また、時間を忘れてやり過ぎると、だんだんと集中力も落ちてくるので時間管理を頭の片隅に入れておくことも必要です。

 

以上が今回の経験から学んだ反省点です。

次に現場に出るときは、これを生かしてパフォーマンスを改善できたらいいなと思います。

ぜひ、他山の石としていただければ今回の失敗たちも成仏できるのではないかと思います。。。